観光客の方でよく言われるのが「せともの」という呼び方です。
本店にご来店頂けるお客様で、ちょくちょく耳にする呼び方で
「せともの(瀬戸物)」という呼び方です。
近畿以東では陶磁器の事を通称でこの様に呼びます。
「瀬戸物」とはと名前の由来は
(1)「瀬戸物」は、もともと瀬戸の地域(今の愛知県瀬戸市周辺)で作られた焼きものを指す言葉です。(瀬戸焼など)
(2)しかし、瀬戸が焼きものの生産地として有名であったために、いつの間にか、必ずしも瀬戸で作られたものに限らないで、広く焼きものを指す言葉として使われるようになってしまいました。
≪この裏には江戸時代に尾張の殿様が瀬戸の焼き物を全国へ販売することを奨励したことが代名詞になった要因としてあるそうです。≫
出典:松本おじさんの新・おじさん通信
この様に、基本的には東の焼き物の事を指し、近畿以西ではこの様には呼びません。
信楽焼ならば「しがらき」
京焼・清水焼ならば「京もん」
九谷焼なら「くたに」
の様にそれぞれ分類して呼びます。
逆に言うとそれぞれの産地で「せともの」と言うと嫌な顔をされる事もあります。
では近畿以西の人は瀬戸物の事を何と呼ぶのかですが、
「せともの」とも呼びますが
「ひがしもの(東物)」と言ったりします。
これは、瀬戸、美濃、万古等近畿以東の焼き物の総称、通称のような呼び方です。
この呼び名を出すと、逆に瀬戸や美濃では嫌がられる事があります。
陶磁器好きの方は、お出掛けの際は
産地で「せともの」「ひがしもの」等はできるだけ言わない事をお勧めします。
各産地名で呼ぶか「やきもの」で統一するのが良いかもしれませんね。